陰圧感染隔離室は、室内の気圧を室外よりも低くすることでウィルス等で汚染された可能性のある空気を室外に逃さないようにして感染症の拡大を防止します。
同時に、大量換気で陰圧感染隔離室内に汚染物質が滞留しないようにしています。
屋外への換気は、ウィルスもキャッチする高性能のHEPAフィルターでキレイにした空気を排出します。
陰圧とは、外よりも気圧が低い状態のことです。
水が高い所から低い所へ流れるように、空気も気圧が高い方から低い方へ流れようとするので、気圧が低い方の空気は高い方へ移動できません。
CDCガイドラインでは、陰圧感染隔離室は室外との圧力差2.5Pa以上の負圧とされていますが、当クリニックの陰圧感染隔離室は15Pa以上の負圧となるように設計されています。
※CDC:米国疾病予防管理センター
※Pa:パスカル(圧力の単位)
空気は目に見えません。
そこで当クリニックでは、先進的な環境モニタリングシステムの導入で常に状態を把握できるよう空気を可視化しました。
センサーが空気の状態を24時間監視し、数値を目で見て確認できるため「安心・確実な空気の衛生状態を確保」することができます。
陰圧感染隔離室だけでは感染症拡大は防止できません。
陰圧感染隔離室と他の区画とを明確に分けて扱うゾーニングが必須です。
当クリニックでは、空気を漏らさないだけでなく、ゾーニングにより人が移動しないように制限しています。
陰圧感染隔離室の陰圧維持用緩衝区域です。
処置のために室内に出入りするスタッフは、ここで出入りの都度、消毒・保護用具の装着・廃棄をおこないます。
陰圧が維持された感染隔離区域です。
熱のある患者さんは、一般とは別の専用出入口から出入りします。
室内は、さらに2つのゾーンに区分されています。